江戸時代における歴史イメージ [館長日記]

つい最近、古本屋さんに本を買い取ってもらった。

専門的な学術書2冊+αで、意外なほどの好条件で買っていただいた。これには少々びっくりしたが、良い機会なのでそれを元手に古本を数冊、買った。『世界の名著47 ランケ』(林健太郎・責任編集)、『神話と文学』(石母田正)、『世界教養全集16 歴史とは何か ほか』(ねずまさし外・訳)、『歴史における言葉と論理Ⅰ・Ⅱ』(神川正彦)。

これらの本を読むのはこれからだが、1970年代前後は良い本がたくさんあることを実感させる。

これらは、「歴史とは人間にとって、何なのか」を考える内容であるが、最近、同じようなことを考えさせられる資料を少しずつだが、読んでいる。

『讃岐国大日記』という資料である。ご存知だろうか?

江戸時代前期、17世紀後半頃(承応頃か)にまとめられた、編年体の年代記である。讃岐の誕生(由来?)から江戸時代までの流れを、当時知られていた史料にもとづき、まとめている。

そこに書かれていることが、史実かどうか、つまり「正しい歴史」かどうか、という見方には、全く興味がない。そこには、平成になってからの県史には載らず、巷間広く流布しているような讃岐の歴史が、簡潔ではあるが多く収められているからだ。

江戸時代の知識人が、どのように自分の地域(郷土)の成り立ちを理解していたのか。そのことを読み取っていきたい。


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